「三千万なら大学病院の助教授が来る。報酬高すぎ」
 尾鷲市で産婦人科医消滅の危機 …実は中傷が原因…三重・尾鷲

産科医師確保に協力を
紀北町一般質問 中津畑氏町長に要請

  紀北町定例議会は13日、本会議を再開して一般質問に入った。中津畑正量議員(共産)が尾鷲総合病院の産婦人科医師が今月末で引き揚げる問題を取り上げ、「大きな不安が広がっている。安心して出産ができるよう尾鷲市と協力して医師確保に取り組んでもらいたい」と要請した。奥山始郎町長は「できる範囲で協力したい。医師が確保されることを期待し、状況を見守っていきたい」と答えた。

中津畑正量議員
昨年、紀北地区に産婦人科医師がいなくなることで、旧紀伊長島町議会も医師確保の意見書を決議し、知事に意見書を提出したり、産婦人科の存続を願う会に団体や個人が結集して6万人の署名を持って陳情が繰り返された。
 昨年9月に津市の医師が着任し、この1年間で152人を出産、安心して赤ちゃんを産めると喜んでいた矢先、8月末の契約更新では大変ショックな結末となり、大きな不安が広がっている。この地域で出産ができないことは少子化、人口減少に直結し、過疎が急速に進行することになる。
 何よりも安全に安心して出産ができるよう、契約の決裂理由はともあれ、尾鷲市と協力して医師確保に全力を尽してもらいたい。
町長
産婦人科の医師不足は全国的な問題。原因に「当直や不規則な診療時間などによる診療業務の負担」や「他の診療科に比べ医療訴訟が多い」などがあり、新しく産婦人科を目指す医師が少ないのも原因と聞いている。
 尾鷲総合病院の産科医師問題で、よい方向に解決するよう望んでいたが、現在の医師とは今月末で契約が切れるという。尾鷲総合病院には紀北町の人たちも通院しているし、出産を控えている人たちもいると聞いている。本人や家族の不安な気持ちを考えると、1日も早く新しい医師が見つかることを祈っている。
 今月8日付の地元新聞によると、現医師との交渉決裂前後から市長が何人かの医師と交渉に入っており、今月中旬までには結論を出したいと報道されている。私も医師確保に期待して状況を見守っていきたい。
中津畑議員
来てくれた医師自身も1年だけとは思っていなかったはずであり非常に残念だ。紀北町にも9〜12月で10人以上が出産を控えている。初産の妊婦はかなり不安を持っている。異常出産には対応できず、生命の危険を考えると、松阪にホテルを取ってでも出産しなければならないという人もいる。
 交渉決裂はやむを得ないが、尾鷲市にはこの問題で協力を申し入れてもらいたい。紀北町にとっても深刻な問題であり、こちらからアプローチしていく姿勢も必要だ。
町長
考えはよく分かるが、内部の状況が詳細にわからない中で、安易な発言は差し控えるべきだと思う。尾鷲市とは消防組合、広域連合、広域行政などで連携しながら協力体制を取っている。市長にしても私に何かできることがあれば、言えないような間柄ではない。私ができる範囲で協力するのはやぶさかでない。
中津畑議員
紀北町民は心配している。「できることがあればやります」という一言が出産を控えた人たちに勇気を与える。こちらから何とかしなければならないと話し合うべきだ。詳細がわからないだけに不安も高まる。実際には身重の本人、家族が心配しており、尾鷲市に声をかけることが必要ではないか。
町長
市長に会う機会が度々あり、その際に伝えている。
中津畑議員
難しさはあるが、医師の確保は互いに声を掛け合って協力していく姿勢が大切。電話ででも協力を申し入れてほしい。
町長
市長とは意思の疎通はできている。
   
引用元:南海日日 9月15日(金)

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