「三千万なら大学病院の助教授が来る。報酬高すぎ」
 尾鷲市で産婦人科医消滅の危機 …実は中傷が原因…三重・尾鷲

後任の産科医師確保へ
市長 「10月以降存続へ努力」

  尾鷲総合病院の産婦人科医師(55)との契約更新が成立せず、9月末で引き揚げることになったことで伊藤允久市長は1日、「三重大にも報告して医師の派遣を要望した。一方で市独自に産婦人科医師とも接触している。現在の医師が不在となる10月以降も存続できるよう医師確保に努力したい」と語った。

 市長は31日の記者会見のあと三重大に出向き、産婦人科教授が不在だったため、学長と付属病院長に会って医師との契約が成立しなかったことを報告した上で、「尾鷲市独自で10月までに医師1人を確保したい。2人目の医師を大学から派遣してほしい」と強く要望したという。

 三重大の対応について、「学長も病院長も『尾鷲の状況は十分にわかっている。できる限り協力できるよう検討したい』ということだった。これまでとは違って大学側も真剣に考えてくれていると受け止めた」と話した。

 市長は31日の記者会見で、記者側の質問に「何人かの産婦人科医師と接触しているが、まだ具体的な交渉にまでは進んでいない。医師確保は依然として厳しい」と語った。

 後任の医師について「これから具体的な交渉を進め、できれば9月中に確保して10月から引き続き休診しないよう努力していきたい。当面は出産も存続できるよう1人だけでも確保したい。早い時期に2人目も確保できるよう三重大に派遣を訴え、市独自にも接触している医師と交渉していく。とにかく1人目の医師確保に全力を挙げ、来てもらえる可能性は薄くはないと思う」と語った。

 医師の待遇について市長は記者会見で、「この1年、1人で勤務してくれた医師は例外的。次は最低でも2人が必要。県内でも北勢と同じような条件では難しい。へき地だからある程度の上乗せはやむを得ない」と話し、3千万円を上限に交渉していく構えだ。
 「10月以降に出産を予定している人たちに不安や迷惑をかけないよう最善の努力をしていきたい」と医師確保に一定の自信をのぞかせた。

引用元:南海日日 9月2日(土)
 
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